バラスト要員です。

現在特集「フェリー業界に声援を」というものをやらせて頂いており、
次回は「宇和島運輸」さんを取り上げる予定ですが今日は
特集ではなくちょっとしたお話を・・・

先週の金曜日（11月20日）、Bクラスは海上実習で練習船かざはやに乗りました。
実は最後のかざはやでの実習。
すでにA,Cクラスは終えていて本当のラストランはBクラスが行いました。

今日はそのラストランのかざはやの詳細レポートをしつつ・・・
巡航の時の写真を用いてかざはやとの思い出を少し振り返ろうと思います。


かなり長くなると思いますので予めご了承願います・・・


まず懐かしい巡航。

10月の13日に戸田（へだ）というところに巡航にいきました。



戸田へ向かう途中。



戸田入港後地元の小学生をのせて戸田港クルージング。



巡航から帰ってきた後の一枚。
復航は揺れに揺れて船酔い者続出でしたね（汗）
覚えていますか・・・？

今回は巡航のことしか振り返りませんが、本格的にかざはやにのったのは5月からでしたが
たくさんの実習や経験をこのかざはやとともにしました。

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そして去る11月20日（金）とうとうかざはやでの最後の実習を迎えました。




ラストランを迎える前のかざはや・・・

天気がこの日は・・・
かざはやでの最後の航海にエールを送ってくれていたのか
今までで一番に近いような状態で桟橋に着いたとき感動しました。
富士山もこの日ははっきりと見えました。




この日私バラスト要員は船首配置でした。
しかも最後の船首で何と「チョッサー」こと「一等航海士」役を務めさせていただきました・・・

ブログでは一番下っ端のバラストですが・・・

個人的な話私は「チョッサー」とか「セカンドオフィサー」とかカタカナで言うのが嫌いで・・・
「一等航海士」とか「二等航海士」というのが好きなのでこれ以後はそう書きます笑


この日は私が一等航海士役をさせていただきましたので船首の様子を中心に紹介します。

まずかざはやを着岸させます。



船首着岸の様子。

こちらは・・・
船尾着岸の様子。


着岸は人力で行います。
船尾も先週同様学生航海士がいます。
船尾は「二等航海士」です。


この日は心なしかみんな気持ちも高かったです。

機関担当の学生の作業で発電機が立ち上がるまで
ヒービングラインの練習をしています。

お～
きれいな放物線を描いてヒービングが飛んでいきました。



船橋をのぞいてみましょう！

こちらでは・・・

離着岸訓練の訓練地まで操船を担当する学生航海士
「三等航海士」がインターフォンで各部署に指示を与えています。
安全航海をお願いします。




そしていよいよ出港・・・

船首の指揮役が私「バラスト」なので・・・
海事法規の時間に教務課長から教わった・・・
「ゼロ災害（さい）で行こう、よし！」を・・・

僕の提案でやることになりました。

最後の実習、さらにこの日は三連休前ということで気がそっちに行きかけの人もいたので
気を引き締めよう！ということでやることにしました。

みんなで手を組んで恥ずかしがる船首監督役の先生も交えてみんなで大きな声で・・・
「ゼロ災害で行こう、よし！」



このあと出港しました。
私は一等航海士役だったのでタイタニックの名シーンをやる
船首のまんまえにたって、見張りをしました。

このとき目には「tears」が・・・




船橋配置で見張り担当の学生。
富士山もスターボード側（右舷側）に見えていますね！


そして最後の実習、離着岸訓練。

Cクラスの「完全に着岸してます」のようなアクシデントはなかったです！

Bクラスは！

もう一度いいます。

「Bクラスは！」




この日はあまり時間がなかったのですぐに戻りました。

あっというまに最後の実習が終わりました。

船首は「ゼロ災害で行こう、よし！」の成果も出たのか
皆すごく真剣で・・・
一等航海士はうれしかったです。

手じまいを終えた後岸壁に全員整列して、
担任の号令により全員でかざはやに向かい「敬礼」をしました。

この瞬間はいろいろなことを思い出しました。

敬礼が終わった後、Bクラス全員とこの日運航に携わっていただいた先生方と
記念写真を撮りました。



素晴らしい天気、そしてこの半年でかなり上達した一人一人の学生の腕、先生方のご指導により
Bクラスのかざはやラストランは無事に幕を閉じました。

かざはやで最初に出港した日は・・・
手元にあります日記帳をみますと「5月22日」でした。

約半年、船首、船橋、船尾、機関と順に配置につき船のことを知らない私達に
一から教えてくれました、このかざはやは・・・

言いたいことはいっぱいありますが前もかいたかも知れませんが、
この船はかなり小さい船ですが・・・

この小さい船から私達はどれだけのことを学んでしょうか？
最後の方の実習はもうテキパキ動けるようになってました。

練習船というと航海訓練所のような大型練習船を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、
私の中ではこの「かざはや」です。

大きさは関係ありません。

今となれば「かざはや」でよかったと思いますし、
「かざはやでないとだめだった」と言えると思います。


復原力が大きいために揺れるときはかなり揺れて、
船酔いに苦しみ、リバースした人もいますが
それはすべて母船である「かざはや」の
恩恵かもしれませんね。


私達は機関の実習でかざはやに入ることはありますが、
皆で実際に運航することはもうありません。
このかざはやに乗船して航海する方法はこれから先・・・

「私達が本校の教官となって戻ってくる」こと以外ないと
担任の先生がおっしゃられました。

おそらくもう乗ることはないと思います。

来年4月1日から航海訓練所の大型練習船に乗船し、卒業して・・・

会社に入って技術磨いて、一人の船員として恥ずかしくないぐらいに成長したら
また静岡に来て、母船「かざはや」にお礼を言いに来るのが
今の僕の目標です。

その日まで頑張りたいと思います。

逆を言えば、まだまだ未熟なうちに清水の桟橋でかざはやに会いに行くのだけは
絶対にしたくないです。

かざはやでの実習を終えた僕らにかざはやが望んでいることは
立派に海に巣立っていくことだと思います。


ありがとう、かざはや！

専修科24期生より。



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長くなり申し訳ありません・・・

来週には再び「特集　フェリー業界に声援を」の第四回を投稿します。

ドラマの次回予告風に・・・


「特集　フェリー業界に声援を　第四回～宇和島運輸さん～」は
遊歩甲板から味わう「豊後水道、豊予海峡の風」をお届けします。

また準備ができていれば、発着港のことにも少し触れたいと思います。



写真は次回の特集で触れる予定の写真の一部です。


近日ロードショー、乞うご期待！


from バラスト要員


終わり。